外国人経営者を支援!最大500万円の「アジアヘッドクォーター特区拠点設立補助金」
このページでは、「アジアヘッドクォーター特区拠点設立補助金」について分かりやすく解説しています。日本で会社を設立したいと考えている外国人起業家の方は、ぜひ参考にしていただければと思います。
アジアヘッドクォーター特区拠点設立補助金とは?
「アジアヘッドクォーター特区拠点設立補助金」とは何なのでしょうか?見慣れない言葉が並んでいますね。そこで、まず初めに「アジアヘッドクォーター特区」について理解を深めておきましょう。
アジアヘッドクォーター特区ってなに?
アジアヘッドクォーター特区とは、国際総合戦略特区として平成23年に指定された特区のことです。当初は4つのエリアでしたが、平成28年11月以降2つのエリアが追加されて現在以下の6つのエリアとなっています。
「東京都心 / 臨海地域」・「新宿駅周辺地域」・「渋谷駅周辺地域」・「品川駅 / 田町駅周辺地域」・「池袋駅周辺地域」・「羽田空港跡地」
引用元:Invest Tokyo(※地図は当初のものです。)
簡単にまとめると、東京オリンピックに向けてもっと外国人を誘致するために、日本政府が起業しやすいエリアを作ったということなんですね。
では、「アジアヘッドクォーター特区拠点設立補助金」に戻りましょう。何となく理解できそうですね。これは、上記の指定された地域で会社を設立した外国人が受けられる補助金のことです。※ただし、平成29年3月31日に募集を終了しています。
アジアヘッドクォーター特区拠点設立補助金の限度額は…?
ここで、気になる「限度額」を確認していきましょう。「アジアヘッドクォーター特区拠点設立補助金」の限度額は、何と、経費実額の2分の1で500万円です。なかなかすごい額ですよね!これだけ補助金を受けられるなら、会社の設立もしやすそうです。
ただし、補助金を受け取るためには補助対象に入る必要がありますので、ここで確認していきましょう。
補助金の対象になるには?
補助対象になるためには、以下に該当していなくてはなりません。
★以下のいずれか
- 1.申請する年度内に、アジアヘッドクォーター特区内に会社の設立を行う外国資本法人
- (3人以上のフルタイム社員を雇用していることが必要です)
- 2.相談をしたときにまだ会社を設立していないこと。また、申請する年度内に、アジアヘッドクォーター特区内に外国資本法人を設立し、設立後、申請する年度以降に、アジアヘッドクォーター特区内に高付加価値拠点の設立等を行う意思及び考え方が確認できる外国資本法人(1人以上のフルタイム社員を雇用していることが必要です)
★以下すべて
●拠点の設立等の計画確定前に東京都へ相談を実施していること
- ●交付申請前に、ビジネスコンシェルジュ東京へ事業概要書(「アジアヘッドクォーター特区拠点設立補助金交付要綱」第1号様式)及びビジネス支援サービス申込書を提出していること
- ●交付申請前に法人格を有していること
- ●法令等に違反する事実が無いこと
- ●税金の滞納をしていないこと
- ●公的機関等との契約における違反がないこと
- ●公共の安全及び福祉を脅かすおそれのある法人でないこと
- ●政治活動、宗教活動、選挙活動を事業目的とする法人でないこと
- ●暴力団(東京都暴力団排除条例(平成 23 年東京都条例第 54 号。以下「暴排条例」という。)第2条第2号に規定する暴力団をいう。)に該当せず、法人その他の団体の代表者、役員又は使用人その他の従業者若しくは構成員に暴力団員等(暴力団並びに暴排条例第2条第3号に規定する暴力団員及び同条第4号に規定する暴力団関係者をいう。)に該当する者がないこと
- ●主たる業務が、東京都が補助にふさわしくないと判断する業務に該当しないこと
やはり、補助金を受け取るということはそれなりの条件を満たす必要があるんですね。しかし、上記に記載してあることは“まぁ当然”なことばかりなので、まっとうにビジネスをしていればそこまで心配する必要はないかと思います。
補常金交付までの流れ
では次に、補助金交付までの流れを確認していきましょう。
1.事前相談
→ 拠点設立の計画が確定する前に、東京都へ相談をしましょう。(この相談がなければ補助金が受け取れません)
2.交付申請
→ 補助金を申請する場合には、必要書類の提出が必須になります。
※ちなみに、申請は原則一回までとなっています。
(申請書類)
・事業概要書
・申請書
・宣誓書
(添付書類)
・交付申請者の法人格・代表者を確認できる資料(商業登記簿謄本等)
・交付対象拠点の所在を確認できる資料(商業登記簿謄本等)
・交付申請者の資本構成を確認できる資料(株主名簿等)
・交付申請者が使用する印鑑が真正であることを確認できる資料(印鑑証明書等)
・過去2年の事業実績を確認できる資料(決算関係資料等)
・交付対象拠点における、申請日の属する年度及びその後2か年度の各年度に関る事業計画を確認できる資料
・交付申請者の日本における納税状況を確認できる資料(納税証明書等)
・従業者を規定数以上雇用していることを確認できる資料(雇用契約書等)
・申請金額の根拠となる資料(領収書等)
3.交付決定
→ 申請書類がきちんと揃えられていて条件も満たしている場合に、東京都知事が補助金交付の決定を行います。(通知が届きます)
4.補助金交付
→ 交付が決定した方に対して、補助金の交付が行われます。
きちんとしたステップを踏むことで、補助金を受け取ることができるんですね。ここで気を付けてほしいのは、「事前に東京都へ相談をすること」。そもそも設立するお金がないから補助金を申請するわけなので“事前相談する”というステップを飛ばす人はいないかと思いますが、すでに拠点を確保した後で相談を行っても補助金は受け取れませんので注意しましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?すでに募集は終了(平成29年3月31日)してしまいましたが、おそらく、こういった制度はもっと増えていくかと思います。せっかく日本で会社を設立するなら、できるだけコストを抑えて設立したいですよね。
そのためには、“現在どんな制度があるのか?”ということを知る“情報収集”が必須になります。政府の動向を読むことで、一番良いタイミングで賢く会社を設立することができますよ!